
古くからぶどうとワインの町として知られる甲州市勝沼町。この土地は、秋口に笹子峠から吹く”笹子おろし“と呼ばれる冷たい風の影響や、水はけのいい地質という点で、ぶどう作りに最適な土地といわれています。
地元で60年以上ぶどうを栽培してきた天野恒雄さん(天野ぶどう園)によると、「ぶどうは色が出すぎると味が落ちるため、両者のバランスが難しいところ。とはいえ、この着色をもたらすのが勝沼ならではの寒暖の差」なのだそう。

8〜10月、品種ごとの旬に応じて次々と出荷されるぶどう。その栽培には細かな手作業を要します。
ぶどう棚を見ると木の数は意外に少なく、枝やツルが広がって大量の房をつけていることがわかりますが、その枝は棚に固定し、ツルはバランスよく広がるよう手で巻きつけるのです。また一部の品種を除いては、房の形を整えるために実を取り除いたり(摘粒)、今や主流の「種なしぶどう」にするためには、ひと房ずつ”ジベレリン“という液に漬けることに。
そんな栽培の手間を知ると、ぶどうのおいしさも一段と増すのでは?
|